この記事では、はじめての人でも楽にできて失敗しないスポンジケーキの作り方を紹介します!
失敗しそう、、と尻込みされる方も多いと思いますが、いくつかのコツをつかめばおいしいケーキを作ることは誰にでもできますよ!
ざっくり説明
この記事ではスポンジケーキの材料を揃えて、混ぜて、焼くまでの方法を写真を交えて紹介します。焼いた後のデコレーションについては書いていません。
また、最低限失敗しないためのポイントを重点的に説明していますので、プロのおいしい作り方とかいうレベルではありません。はじめてスポンジケーキを作る人、または今までに成功したことがない人向けです。
まずは一番大事なポイントを3点紹介しますね。
3行で要点!
1.泡立ては重要不可欠!だけど自動泡立て器を使えばいい
2.材料の計量と、小麦粉をふるうのだけは真面目にやろう
3.紙製のケーキ型は必需品
道具
スポンジケーキの作り方の紹介の前に、まずはスポンジケーキを作るのに必要な道具から紹介しましょう。
クックパッドなどの料理サイトでは材料のレシピは紹介されていますが、このお菓子を作るにはどんな道具が必要なのか?ということは紹介されていません。
特にはじめての人にはお菓子作りのイメージがわいていないので思いもしない道具が必要になったりしますが、その道具がないと工程を進めることができずに立ち往生してしまう場合も多いです。
いざ作り始めてから必要な道具がない場面にぶち当たってしまうと、途中まで作った生の材料が道具を買ってくるまで置きっぱなしになってしまいます。。
また、こういう道具を買えば楽に作れるよ!という視点も踏まえて紹介しますので、今までスポンジケーキ作りが上手くいかなかったり面倒なイメージを持っている方も楽に作るためのヒントになると思いますのでぜひ見てみてください。
大きく深いボール
冒頭でも紹介しましたが、ケーキ生地の命は泡立てです。そして、大きく深いボールはその泡立てに不可欠です。
小さく浅いボールでは泡立てをしにくいので、大きく深いものを買いましょう。
湯せん用鍋・湯せん用容器(茶碗など)
これらはバターを溶かすためと、もう一つ泡立てを楽に短く終わらせるために使います。詳しくは後述しますね。
家に適当にあるもので代用してかまいません。鍋はこういう一般的なものでいいです。
湯せん用容器は湯せんでバターを溶かす時にバターを入れておく入れ物で、普通のお茶碗でOKです。100円ショップとかので十分です。
はかり
冒頭で2点目の重要ポイントとして紹介しましたが、お菓子作りの命は計量です。初心者のお菓子作りの失敗の原因の半分くらいは計量ミスや、勝手に砂糖を少なくするなどのレシピ無視によっておこると考えます。
そのため、重さを測るはかりはお菓子作りに必要不可欠なのです。
最近はこのようなキッチン用のデジタル計量器が主流です。デジタル計量器はアナログ型と比べて大幅に便利なので、多少値が張ってもぜひ買ってみてください。
デジタル計量器のどこが便利なのかというと、容器の重さをゼロリセットして、材料を入れていくことで材料のみの重さを計ることがかんたんにできるという点です。
アナログ型だと、まず容器の重さを計り、容器の重さと計るべき材料の重さを足すという計算をさせられることになります。
ふるい
これも冒頭の2点目のポイントで紹介しましたが、ふわふわで異物の入っていないスポンジケーキを作るには小麦粉をふるってダマ(かたまり)をなくすことが絶対必要です。
ダマをなくすことはスポンジケーキをはじめ膨らませる系のお菓子作りにとって非常に重要なのです。
ここで紹介する「ふるい」は、小麦粉をふるってダマを無くすために使う道具です。
ふるいと言うと平型のものを想像する方もいるかもしれませんが、下のような粉ふるい機を使うと片手でふるうことができるので格段に楽ですよ!持っていない人はぜひこの機会に買ってみてください。
ホイッパー(泡立て器)
ホイッパーは泡立てを行うための道具で、下のようなものです。
前述しましたのでしつこいようですが、ケーキ生地作りの命は泡立てですので、非常に重要な道具なのです。
しかし、この泡立て器を使って手で泡立てをするのは体力が必要です。また満足な状態まで泡立てるには時間も要するため、大変疲れます。
そこで、泡立てを楽に満足にするために下のような電動泡立て器を使うことを強くおすすめします。
電動泡立て器なら、ガーって動いてるのをしばらく見てるだけで泡立ってしまいますよ!
ヘラ
泡立てた後の生地へ小麦粉・バターを混ぜるのに使います。お菓子作りではこういうゴムベラを使うのが一般的です。
ちなみに私はこういう穴の開いた木のヘラを使っています。
この丸い穴が材料を効率的に混ぜるのにとても良いのです。
また、ヘラの形も木のわりにはボウルにフィットさせやすくて非常に使いやすいです。
紙製の型
お菓子を焼き上げる時に記事を入れるための型ですが、楽して失敗せずに作りたいズボラな人には、紙製の型が最重要アイテムなのです!
本格的にお菓子作りを志す人は金属性の型を使うことが多いですが、金属製の型では、「型を事前に洗っておく」「型に油を塗りつけておく」「型の形に沿ってクッキングペーパーを切って型に貼っておく」「焼き上がり後に型を洗う」という超面倒な作業が発生する上、クッキングペーパーの形が不揃いだと焼きあがったケーキが不格好になってしまうという余計なリスクまで負ってしまいます。
この記事ではそもそもそんなにひんぱんにケーキを焼くわけでもない人を想定しているので、型を使いまわせないもったいなさを意識する必要はないでしょう。
この記事で紹介するの材料分量に適した型は14cmのものです。型の大きさと分量を間違えないことも、ストレスをためずにケーキを作るために重要ですよ。
道具の紹介が長くなってしまいましたが、ここからはやっと材料や分量の紹介に入っていきます。
材料と分量
- 卵(Lサイズ) 3個
- グラニュー糖[1]グラニュー糖と上白糖は違うものです!これについて話すと長くなりそうなのでいつか別記事で紹介しますね。 105g
- 薄力小麦粉 95g
- バター 30g
レシピは重さの配分が重要
お菓子作りで最も重要なのは材料と分量を間違えないことです。
一番わかりやすい例で言うと、ダイエットなどの理由で砂糖の量を少なくしてお菓子を作ろうとして失敗する例を非常によく耳にします。
砂糖には生地を膨ませて形を安定させる効果があるので、砂糖の量を少なくすると生地がふくらまず、よくある底に小麦粉の沈殿ができる系の失敗の原因になってしまいます。
味はバターで決まります
「味はバターで決まります」とは今はメグ*ルクになっている某乳業会社の昔のキャッチコピーですが、洋菓子の味の高級感の半分以上はどれだけ高級なバターを使っているかで決まってしまいます。
安く済ませようとしてバターの代わりにケーキ用マーガリンを使うと、いくらふわふわに焼き上げても「いま一つおいしくない」ケーキになってしまいます。
私の一番のおすすめはカルピス食品のバターですが、高級スーパーにしか売っていないので、少なくともマーガリンではなくバターを使うようにしてください。
考え方
なにごとも作業の説明だけでなく「なぜこの作業をするのか?」を説明する方が分かりやすい人もいると思いますので、作業の前にスポンジケーキ作りの考え方を説明します。ただ作業だけ分かればいいやという人は、この項目は読み飛ばしてください。
スポンジケーキは、生地を泡立てることによって生地の内部に気泡を抱き込ませ、型に流し込んで焼くことによって、気泡が熱せられて膨張し、同時に生地のたんぱく質が熱せられて固まることによってふわふわのスポンジが形作られます。
よって、全ては気泡を十分に発生させて出来る限り潰さないことに気を付けて行うのがスポンジケーキ作りのコツなのです。
気泡をたくさん抱き込ませたまま材料を合わせて焼くところまで持っていければ、ふわふわの手作りスポンジケーキはほぼ約束されているといえるでしょう。
それではいよいよ、スポンジケーキの作り方(工程)の説明に入りますね!
作り方(工程)
まず卵をボールに割り入れ、黄身を軽くつぶします。
この黄身つぶしを行わないと、砂糖を混ぜた後に黄身がダマになって気泡がきめ細かく均一に形作られなくなってしまうおそれがあります。
グラニュー糖を入れます。ここはだばぁと入れちゃってかまいません。
グラニュー糖を入れたら、泡立てを始めます。
ここで一つ楽になるポイントを紹介!
泡立てる時に湯せんを掛けて人肌から風呂程度の温度へ温めると、砂糖の持っている粘着性が弱まって格段に泡立てが楽になります!
ただ、自動泡立て器を使うのなら泡立てに力が要ろうが関係ありませんが。。
なお逆にあまり湯せんで熱くしすぎすると、卵が固まってしまうので注意しましょう。
泡立てはしつこいくらいまで泡立てましょう!これは外せない重要ポイントです。
これはクックパッドなどでも口がすっぱいくらい言われていることと思いますが、最低でも生地をホイッパーから垂らして跡ができるくらいまでは泡立てないとだめです。
あとのバターを混ぜる工程でどうしても気泡が相当潰れてしまうので、ここで作りすぎるくらい気泡を作っておかないとダマケーキになってしまうのです。
とは言っても、手動泡立ての場合ずーっと泡立てていると疲れてしまいますので、途中で一旦手を休めて小麦粉とバターを計り、バターを湯せんにかけておきます。
もうこれでもかというくらい泡立ったら、小麦粉をふるい入れましょう。
いくら楽をしたくても、小麦粉をふるうことをさぼってはいけません。
特に薄力粉は、ふるわなければダマの発生は避けられません。最低1回はふるわないと当然のようにダマが出来てしまい、ふわふわケーキへの道は大きく遠ざかってしまいます。
だが、このタイプのふるいであれば作業が格段に楽になります。片手が空くのでもう片手でボールを押さえたり別の作業をすることができ、非常に作業効率がよくなります。
ゴムベラか木ベラで小麦粉を混ぜます。
ゴムベラ等を動かして混ぜますが、ボウルも回すのがコツです。
また、ネッチャネッチャと練るように混ぜると気泡を潰してしまうので、絶対にいけません。何のために苦労して泡立てたんだか。。という話です。
かと言って、よく言われる「切るように混ぜる」やり方では薄力粉が混ざってくれません。
ここでやりたいことは、気泡をつぶさずに薄力粉を均一に生地に混合させることです。
ボウルを回しながら混ぜると、まだ生地に混ざっていない薄力粉が自然とボウルの中央に集まってきます。
そこで、ゴムベラを底から中央へ進入させて混ざっていない薄力粉をすくい、ボウルの周りにばらまきます。これを繰り返すイメージです。
最小の混ぜ回数で薄力粉を混合させましょう!
続いて溶かしておいたバターを何回かに分けて入れ、ゴムベラか木ベラで混ぜます。
バターは熱めにしておく方が混ざりやすいのですが、熱いと気泡が潰れてしまいます。ここは出来る限り手早く混ぜてしまうしかありません。
小麦粉の混合と同様に、バターが固まっているところをゴムベラ等ですくって、バターが混じってなさそうな所へ供給する作業と考えればよいかもしれません。
バターが混じって均一になったら、型に流し入れます。
型は紙製であれば何もしないでただ流し入れるだけですが、このとき私は紙製の型を買い忘れたので仕方なく金属製の型にクッキングシートを敷きました。
170℃に予熱したオーブンで30分焼きます。
焼き菓子作りにおいて、何度で何分焼くかは非常に重要なことです。が、見失いやすいので大きい文字にしてみました。
焼き上がりました!
中まで焼けているかどうか確かめるには、つまようじを真ん中に刺して生地がくっついてこないかチェックしてみてください。生地がくっついてくる場合は、5分くらい追加で焼きましょう。
生地がまん中まで焼けていたら、皿に開けて冷ましましょう。
この時、逆さまにするのがコツです。
ケーキの中では焼いている時に大きい気泡が上に上がってきているので、焼き上がり時点では生地内部の比重は下の部分が重くなっています。
そこで、冷ます時にひっくり返しておくことによって、(焼いている時の)上部の気泡を潰して、気泡の不均衡を均一に近付けるためにひっくり返しておくのです。
これでスポンジケーキのできあがりです。
ホイップクリームなどを塗ったり苺などを乗せたりするところまでやると長くなりすぎるので、この記事ではスポンジ作成までにとどめておきます。
おわりに
長くなってしまいましたが、この記事で少しでも多くの方が手作りお菓子を失敗せずに作れるようになることを祈ります。
References
↑1 | グラニュー糖と上白糖は違うものです!これについて話すと長くなりそうなのでいつか別記事で紹介しますね。 |
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