このブログには茨城県の風物を紹介する記事が多くあります。
しかし、私は東京23区在住です。
私は自動車を所有していて、東京都に住みながら茨城県の駐車場を借りているのです。
ここまで書くと、自動車を買ったことがある人は「え?」と思うでしょう。
家から2km以上離れた所だと、車庫証明が出ない。車庫証明が出ないという事は、実質車を置いておくことができないではないか?!と。
実は、車庫証明が不要な場合があるのです。
この記事では家から2km以上離れた場所に車を置いておく方法を紹介します!
3行でまとめると
下記の条件を満たせば、自宅から2km以上離れた所に駐車場を借りて車を置いておくことができます。
1.軽自動車であること
2.駐車場が、都心から30km以上離れた人口の少ない市町村にあること
理論的裏付け
車庫証明(正確には「保管場所手続」)について、警視庁のサイトを見てみましょう。
軽自動車は普通自動車(正確には「登録自動車」)と比べて手続きが簡略化されています。
普通自動車は先に警察署に届け出て保管場所証明書を取得しなければ運輸支局でナンバープレートを発行してくれませんが、軽自動車では保管場所証明がなくても先にナンバープレートが交付されて、しかるのちに保管場所を警察署に届ければよいのです。
そして、軽自動車の保管場所届出手続きには適用除外地域(届け出が必要とされない地域)があります。
警視庁のサイトには東京都の適用除外地域しか示されていませんが、下記のサイトで、全国ではどの地域で軽自動車の車庫証明が必要なのか解説されています。
「東京や大阪の中心から30km圏内にある市、県庁所在地の市、人口10万人以上の市など」及び上記リンク先に表記されている自治体では軽自動車でも車庫証明が必要なのですが、逆に言えば上記リンク先に書かれていない自治体では、車庫証明がなくても軽自動車を止めておけるのです。
具体的にどうすれば?
とは言っても人口の多い地域に住んでいる人からしてみれば、
車庫証明なしに車を買うっていったいどうやって。。?
と思うでしょう。私もそう思ってました。
ですが、実際に都心から離れた人口の少ない地域にある軽自動車ディーラーの方々は遠方の客が買った軽自動車が近くの駐車場に置かれることに慣れてらっしゃるようで、事情を説明したら(ていうか説明しなくても)ディーラーさんの方で難なくナンバープレート取得手続きを済ませてくれました[1] … Continue reading。
考えてみれば、別荘に軽自動車を置いておくなどの形で普通に行われていることなのだろうと思います。
自宅から遠くに車庫を置くメリット
駐車場代・維持費が安い
都心で駐車場を借りようとすると、駐車場代だけで下手すると月5~6万円もします。
それに対して、軽自動車の車庫証明が不要な所だと、駅から10分も歩けば月5~6千円も出せば余裕で駐車場を借りることができるのです。90%引きですね。
また、軽自動車は維持費が非常に安いです。過去に普通自動車を持っていたこともありますが、軽自動車は保険も車検も安いです。
何より、高速道路料金が料金所で表示される度にニンマリしてしまいます。
都心は渋滞ばかり
都心で車を持てたとしても、どのみち都心から出る時に渋滞し、都心に帰ってくる時にまた渋滞ですよね。。
そもそも都心は電車・バスといった公共交通機関が大変充実しているので、そちらを利用する方が効率的ではないでしょうか。
都心の自宅最寄り駅から電車で行ける所に駐車場を借り、そこまで電車で移動してから渋滞とは無縁な郊外で車を楽しむというわけです。
言うなれば、パークアンドライドの逆的な発想です。
移動式トランクルーム
私はいわゆるライトバンと呼ばれているような、軽自動車の中でも最大限に荷物を積んでおけるようなタイプを買っています。
家が狭いので、釣りやゴルフなどのレジャー用具の置き場所の捻出に困っていましたが、軽自動車に置いておけるようになって非常に助かっています。家からモノを追い出せるため、スッキリして見える効果もあります。
他にも、古本や古着など使わないものをちょくちょく持って行っては車に置いておき、溜まったところで駐車場の近くのBOOKOFFや古着リサイクル店などに持ち込むようなことも習慣になってきて、断捨離的な生活サイクルができてきています。
このようなちょっとした倉庫を借りたい場合には、普通はレンタル倉庫サービスが使われるのではないかと思います。
が、このような倉庫サービスの月額価格と軽自動車の維持費は正直大差ありません。
大差ないのであれば、「荷物を積んだまま移動できる」という絶対的なメリットがあるほうがお得ですよね。
強力な気分転換の種
普段乗ったことのない電車に乗って、馴染みのない郊外地域へふらりと行ってみるのは非常に気分転換になります。
通勤電車を乗り越したり逆方向に乗って、行ったことのない場所へ行ってみたいというほのかな欲望を抱いたことがあると思います。あれが(疑似的にですが)実現できるんですよ!
少なくとも私としては週末に郊外へ行ってドライブするという趣味は非常に良い気分転換になっています。
デメリット
駐車場まで行く交通費がかかる
都心住まいだと、都心から30km離れた人口の少ない地域まで行くのには最低片道1000円はかかります。
保険・車検代を忘れがちになる
家の至近距離に車があるわけではないので、生活費の配分を考える時に車の保険・車検代を考慮しておくことを忘れがちになるかもしれません。私は軽自動車生活を始めて2年後に車検のお知らせを受け取って、「はっ!金が。。」と愕然としました。
おすすめ自治体
上記のデメリットをできる限り受けないために、できれば自宅から一本で行ける郊外の駅から近い物件を選ぶのがベストです。
駅の周りに便利な購買施設・ガソリンスタンド・カー用品店・ホームセンターなどがあればなおよいですね。自分が駐車場へ行きたくなるような引力となる要素が大きく、かつ、行くのが面倒くさいと思わせる要素が小さいほどよいというわけです。
その上で私がおすすめする軽自動車駐車場候補となる地域は、基本的に圏央道沿線の市や町です。ここ数年で開通した圏央道は、首都圏内の他の地域へ行く時の足として、また地方へ車で行く時の基地としてもってこいです。
具体的には、下記の市町がおすすめです!
久喜・白岡・鷲宮
JR宇都宮線沿線です。上野東京ライン開業で非常に便利になりました。
また、東武伊勢崎線や東急田園都市線からも一本で来ることができます。
東北道×圏央道の接続点近辺が狙い目です。
鶴ヶ島・坂戸
東武東上線沿線です。豊洲・辰巳や東横線沿線から一本です。
確かめてはいませんが、JRよりも私鉄の方が往復交通費が安くすむのではないかと思います。
こちらは関越道×圏央道の接続点です。
大磯・二宮
基本的に、東京の西方・南方はかなり遠方まで行っても結局渋滞で動かない[2]桶川・北本・鴻巣も渋滞が多そうなので選から外しています。のと、人口が多い市が続いて相当不便な所まで行かないと車庫証明不要にならないためおすすめできません。
しかしどうしても地域イメージの良い西・南方を選びたいなら大磯町か二宮町がおすすめです。
この地域は小田厚と西湘バイパスが並行しているので、さすがにあまり混んでいない印象があります。
牛久・つくばみらい・阿見
私はこの地域に駐車場を借りています。常磐線は上野東京ラインの開通で、都心から一本で行きやすくなりました。
他の同じような東京郊外地域と比べて基本的に人の量も車の量も格段に少ないので、私としては非常に落ち着きます。
茨城は観光地として人気がないので人がいない、、だからこそ良いのです!!
何より、ついに圏央道の茨城区間が開通しました!!埼玉・群馬県方面に本当に行きやすくなりました。
なお、つくばみらい市とは、つくばエクスプレスみらい平駅付近になります。
つくば市の人口は多すぎて車庫証明が必要になってしまい、守谷も近年の人口増加で危ないため、つくばエクスプレス沿線では実質的にみらい平駅付近しかありません。
おわりに
長い記事になってしまいましたが、私がここ1年以上実際にやってみて大満足な生活スタイルなので、ぜひおすすめしたいです。
加えて、この生活スタイルが広まることで都心の排気ガス・騒音・渋滞が少しでも緩和され、鉄道会社が多少なりとも潤って余裕のあるダイヤが組まれるようになることを願ってやみません。