この記事では、iPhone6を当面使い続ける方向けに、Apple Watch (Series2以降)との連携により外出先においてApple PayでSuicaを使うための方法について書きます。もちろんiPhone5SやiPhone6S以降のiPhone、Apple Watch series3でもOKですよ!
Apple Watch(series2以降)でApple Payを使うまでの手続き
まず言葉の定義を明確しておきます。
この記事で「Apple Pay」と言っているのは、実店舗でのクレジットカードまたはSuicaによる決済手続きを、スマホや腕時計によるタッチで済ませることができるサービスのことを指します。「Apple Pay」という用語自体は実店舗での支払いをタッチ1回で済ませることができるサービスの他に、Webでの決済の際に一々クレジットカード番号を入力し直さなくても良くなるサービスも含んでいるので、念のため混同しないようにしておきます。
iPhone7シリーズを持っていなくても、Apple Watch series2と旧機種(iPhone5以降)のiPhoneがあれば店頭決済でApple Payを使うことができます。
それでは、以下に手順を列記します。
Apple WatchでSuicaを使う方法
1.iPhoneのiOSのバージョンを最新のものへアップデートしておく
これは是非事前に時間に余裕のある時に先に行っておきましょう。
いざ必要に迫られて導入する際にiOSが古いせいで足止めを食らってしまうと、かなり大きいタイムロスを食らってしまいます。
2.Apple Watch series2以降を持っていない人は、まず買う
モバイルSuicaを使っている方はお分かりと思いますが、一々定期券をポケットから取り出さずとも改札機を通り抜けることができると、日々の生活は目に見えて大幅に便利になります。
iPhone7以降のiPhoneをすぐに買うことができないのであれば、この際思い切ってApple Watch Series2以降を買ってしまうことを強くおすすめします。
なお、1.を先に行っておけば、Apple Watch series2の電源を最初に入れる時にiPhoneとほぼ自動でスムーズにペアリングされます。
3.クレジットカードを用意する
ここで用意するクレジットカードは、AppleではなくJR東日本へ登録します。
従って、Apple Payへ登録することができないクレジットカードであっても大丈夫です。
Apple Payの支払い手段として登録しているクレジットカードと同じクレジットカードをSuicaへも登録することもできます。
ただし、JR東日本におけるSuicaユーザーの管理において決済手段とするクレジットカードはユーザー毎に一意である必要があるらしく、モバイルSuicaで決済手段として登録しているカードをApple Watch series2のSuica決済手段として登録することはできません。
また、特に多いケースと想定されるAndroidからの乗換の場合は、後述の機種変更手続きを使わない(解約&新規として手続きしてしまう)と、1~2日待たされる羽目になってしまいます。
4.iPhoneへSuicaアプリをインストールする
下記リンク先のアプリを使いましょう。
「Suicaチャージ」というアプリは、PaSoRiで実体カードのSuicaへチャージするための別物です。
5.Suicaアプリを起動し、Suica発行手続き又は機種変更手続きを行う
新規登録の場合の手続きの流れを下記に記します。
5-1. Suicaアプリを起動
5-2. 新規Suica発行ボタン(画面右上の+ボタン)を押す
5-3. My Suica(記名式)を押す
※定期券はあとからでも買えます
5-4. JR東日本の会員規約に同意する
5-5. Suica会員情報を入力する
※ここで登録するメールアドレスには、既存の別のモバイルSuicaの登録に使っているメールアドレスは使えません。モバイルSuicaを解約して新規にApple Payで新しくSuicaを登録する場合は、従前のモバイルSuica会員情報がJR東日本のサーバーから消されるまで最大24時間かかるのでその消去を待たなければなりません。
5-5-2. クレジットカードを登録する
5-6. 初回チャージ金額を入力する
5-7. 初回チャージ金額の決済認証を行う
※Apple Payの支払い手段としてクレジットカードを登録済みであれば、ここでの決済にApple Payを使うこともできます。
※iPhoneとApple Watch series2が接続されていることを確かめ、Apple Watch series2のロックを解除しておきましょう。
5-8. Apple Pay用のバーチャルなSuicaカードが発行され、直ちにApple Payへ登録される
5-9. エクスプレスカード(後述)への設定が自動で行われる
機種変更の場合は、「Suica(無記名)」とか「My Suica(記名式)」とかリンクリストが並んでいる画面の下の方に機種変更手続きのリンクリストが出ているので、そちらから手続きを行います。ちなみに私はiOSのSuica登録とは別にAndroidのモバイルSuicaのユーザー登録も残しているので、機種変更の手続きについては分かりません。
以上の手続きで、Apple Watch series2でApple Payを使ったり改札を通り抜けたりすることができるはずです。
Apple Watchでクレジットカード決済する方法
1.iPhoneのiOSのバージョンを最新のものへアップデートしておく
2.Apple Watch series2以降を持っていない人は、まず買う
ここまではSuicaと同じです。
3.クレジットカードを用意する
Apple Payの支払い手段として登録できるクレジットカードブランドは限られています。
また、クレジットカードブランドによって、QUICPayかiDか自動で決められてしまいます。
QUICPayとiDと、両方のクレジットカードを1枚ずつ登録しておけば便利でしょう。
4.iOS標準のWatchアプリを起動
5.マイウォッチ画面で、「WalletとApple Pay」を選択
6.「カードを追加」をタップ → 次へ
※iPhoneとApple Watch series2が接続されていることを確かめ、Apple Watch series2のロックを解除しておきましょう。
7.クレジットカードをカメラでキャプチャする
8.クレジットカードがApple Pay支払手段として要件を満たしていれば後はほぼ自動で登録される
Apple Watch series2以降でのApple Payの使い方
店頭でのApple Payの使い方
文字盤又はホーム画面で、Apple Watchのサイドボタンをダブルクリックしましょう。
こういう画面が出たら準備OKです。
場合によっては、下のようなメッセージが表示されることもあります。この時はあわてず騒がず、サイドボタンを一度押して元の画面に戻り、もう一度か二度、サイドボタンのダブルクリックにトライしてください。最悪でも二回トライすれば「準備完了…」が表示されます。
このメッセージが表示される理由は、電池の持ち時間対策と予想されます。すなわち、非接触アンテナの稼働には電力を要するため、しばらく稼働しない時にはアンテナだけ電源を切るような仕組みがあるものと思われます。
ちなみに、このブログで「サイドボタン」と呼んでいるのは丸い物理ボタンではなく、細長い物理ボタンの事です。
画面横スワイプで、使うカードを選択します。ここでSuicaを選択することもできます。
メインカードとエクスプレスカード
メインカードとは、サイドボタンをダブルクリックしたときに最初に表示されるクレジットカードです。
メインカードは、Watchアプリの「WalletとApple Pay」画面で予め指定しておくことができます。
エクスプレスカードとは、サイドボタンをダブルクリックするという事前準備を行わなくても、腕時計を読み取り部へかざすだけでSuica決済が行われる仕組みのことで、Suicaに与えられたApple Payの店頭/改札決済における特権です。
Apple Watchの電源は入っていないといけませんが、iPhoneと接続されている必要や、接続先のiPhoneが携帯の圏内?にある必要はありません。
一つのApple Watchへ複数のSuicaを登録することができるので、その中でエクスプレスカードをどれにするのかをWatchアプリの「WalletとApple Pay」画面であらかじめ指定しておくことができるようになっています。
おわりに
私は2016年10月末のApple Payサービス開始以来ずっとApple Watch series2でApple Payを使っていますが、大満足です。
財布や定期入れやカードをポケットからいちいち取り出さなければならない生活から解放された、その満足感は筆舌に尽くしがたいほどです。
この記事を御覧になった皆さんも、生活の中でApple Payを使うことをぜひおすすめします。