この記事では、iPhoneとApple Watchのマップ(地図)アプリで電車など交通機関の経路案内機能の使い方を紹介します。
使い方を覚えればすごく便利ですよ!
iPhone・Apple Watchの経路案内の特徴
結構最近まで、iOSの地図(マップ)アプリの道案内機能では徒歩の移動しかサポートしておらず、あまり使い物になりませんでした。
それが2016年秋のアップデート(iOS 10.1、Watch OS 3.1)により、ついに日本でも電車などの交通機関を使った道案内が可能になりました。
iOS & Watch OSのマップアプリの経路案内には下のような2つの大きな特徴があります。
1.経路案内を「車」「徒歩」「交通機関(=電車など)」「配車サービス」に分類し、それぞれほぼ独立した別々の経路案内UIを用いている
2.iOSとWatch OSとの間でできる限り画面の統一が図られていて、分かりやすくするとともにUI設計の矛盾やミスを少なくしようとしている
2016年にiOS10.1 & WatchOS3.1でリリースされたのは、このうち「交通機関」の経路案内の日本におけるサービスです。
この記事では、このiOS・WatchOSのマップ経路案内で「交通機関」を案内する機能を実践レポートしました。
iPhone・Apple Watchで電車乗り継ぎ案内!
今回の例では大門駅から、六本木ミッドタウンの隣にある21_21Design Museumを目指します。
1.マップアプリの起動
まず経路探索を開始するには、iPhoneまたはApple Watchのマップアプリで行先を指定します。
2-1.目的地の指定(iPhone)
マップアプリが立ち上がったら、まずは目的地を検索します。
iPhoneの場合、地図画面の最下部にある「場所又は住所を検索します」に施設名称か住所を入力します。
iPhoneは「21」って入力しただけで察してくれます。勘がいいですね!
早速「21_21 Design Sight」をタップします。
すると、地図や住所、連絡先などの情報とともに目的地の確認画面が現れます。
表示された目的地で大丈夫であれば、青い「経路」をタップしましょう。
すると、交通機関を指定する画面になります。
画面最下部の「車」「徒歩」「交通機関」「配車サービス」から選択して、黄緑色の「出発」を押せば案内開始です!
なお、「交通機関」だと多少(最大10秒程度)検索に時間がかかります。
2-2.目的地の指定(Apple Watch)
Apple Watchでマップアプリを起動すると、まずは目的地や地図の選択画面になります。
マップアプリのトップでは、「検索」「位置情報」「履歴」の3つが表示されています。
「検索」は目的地を音声入力や連絡先に登録された住所などから探す機能です。
「位置情報」は現在位置の周辺地図を表示する機能です。
「履歴」は過去にiOS/WatchOSで経路案内を行った目的地の履歴が表示されます。
履歴はApple Watchだけで簡単に行先指定できるので、一度iOSやWatchOSで目的地にしたことがある場所への案内はWatchで目的地指定を完結させる方が便利です。
「検索」をタップすると、「音声入力」「連絡先」のほか「この周辺」というメニューが表示されます。
「この周辺」は周辺のお店などを検索してくれる機能で、次の4つのカテゴリから選ぶことができます。
- 食べ物:レストラン・ラーメン・カフェ
- 買い物:食料品店・コンビニ・ドラッグストア
- 遊ぶ:公園・ネットカフェ・カラオケ
- 旅行:銀行&郵便局・ホテル・ガソリンスタンド
例えば「コンビニ」を指定すると10秒程度の検索時間の後、下記のような結果が表示されます。
「この近くのコンビニは?」など特定のお店ではなくお店のジャンルだけを指定して近くのお店へ行きたい場合は、便利なのではないかと思います。
目的地を指定したら、案内開始です!
3.交通機関経路案内
案内が開始されると下記の画面が表示され、いつでも相互に切り替え表示できるようになります。
- 電車に乗る駅までの徒歩経路
- 経路の全体観・電車等の時刻
- 電車の途中駅・駅の数
- 駅の出口
- 駅を出てから目的地までの徒歩経路
- 到着
また、iOSとWatchで表示される画面の内容が連動していて、対になっていることが一目で感覚的に分かります。非常に分かりやすいです!
ここからはiOSとWatchOSの画面を並べて表示します。
まずは1. 電車に乗る駅の画面です。
Watchでは地図が表示されていませんが、画面をタップすると地図が表示されます。
次に2. 経路の全体観及び電車等の時刻の画面です。
iOSの場合、画面下の目的地名が記載された部分を上へスワイプすると「全体表示」「詳細」という選択が現れ、「詳細」を選択すると経路の全体観が表示されます。
Watchの場合は、デジタルクラウン(丸い物理ボタン)を回せばスクロールが行われ経路の全体観が順番に表示されるようになっています。
3. 電車の途中駅及び駅数の画面です。
4. 駅の出口案内の画面です。
地下鉄の駅では必ず出口に番号が振られており、いずれの交通機関も出口番号や乗換え先ホームへの案内が丁寧に行われているので、iOS/WatchOSアプリとしては出口の番号や乗換先の路線名だけしっかりと表示して、より詳細な案内は駅による案内に委ねている格好です。
駅のこういう案内表示を見て歩きます。
5. 駅を出てから目的地までの徒歩経路の画面です。
この画面でも、Watchの画面をタップすればWatchの画面にも地図が表示されます。
6. 到着の画面です。
Watchで案内終了するには、強押し(3D Touch)します。
無事目的地へ到着できました!
もちろん、案内中でも何の操作もなしにSuicaを使うことができますよ!
評価、まとめ
それでは、iPhone/Apple Watchの経路案内を使ってよかった点、いまいちだった点をまとめてみます。
良かった点
- 乗継ぎ先の電車時刻が(次発次々発を含め)表示される
これは本当に便利です!乗り換えで焦らなくなりました。 - iPhoneとApple Watchとで共通の画面となっており、分かりやすい
- 経路案内中でもWatchの画面の右上に現在時刻が表示されている
これは地味に便利ですが、重要な機能だと思います。
電車が遅れていたりすると「どれくらい遅れてるの?」とか気になりますが、一目瞭然です。
WatchOSのアプリには右上に現在時刻が表示されるものとされないものがありますが、全て常に表示されるように統一してもらいたいものです。
いまいちな点
iPhone/Apple Watchのマップアプリの経路案内で不満な点は、交通機関用の経路案内と徒歩の経路案内UIとがリンクしていない点です。
実はiOS/WatchOSの徒歩の経路案内は交通機関用とは別のUIが作られています。
徒歩用は徒歩用で非常に分かりやすいUIなのですが、交通機関の経路案内には「現在地から乗車駅まで」「乗車駅から目的地まで」の2つの徒歩経路案内が含まれているのにかかわらず、これらの2つの経路案内は地図に経路の点線が表示されるだけなのです。
徒歩の経路案内UIとリンクすればよいのに、非常にもったいないと思います。
現状では、分かりやすい経路案内を求めるなら
- 乗車駅まで徒歩の経路案内を使い、
- 乗車駅から降車駅までは交通機関の経路案内を使い、
- 降車駅の出口から目的地まではまた徒歩の経路案内を使う
という3度手間になります。
ただ、一度指定した目的地はWatch OS上で簡単に再指定できる(Watchでマップ>検索>履歴)ので、そこまでの手間ではありませんが。。
この点、Appleには改善を望みたいものです。
おわりに
しかし、私は上に書いた欠点を踏まえてもiPhone/Apple Watchのマップアプリの経路案内機能には大満足しています。
日常生活で大活躍しますよ!