成田市に、大和の湯という日帰り入浴施設があります。
この大和の湯は今一つ残念な立地であるために「知る人ぞ知る」癒しスポットとなっているのですが、施設自体の出来は悪くなく、何より駅から歩ける立地のわりには訪れる人が少ないために私としては一押しの温泉施設です。
この記事ではそんな大和の湯について紹介します!
大和の湯へのアクセス
大和の湯は、成田線下総松崎(しもうさまんざき)駅から徒歩20分弱の場所にあります。
東京都心から下総松崎駅へ行くには常磐線我孫子駅から成田線へ乗り換えるのが最もポピュラーな方法です。上野から成田行きの直通便も出ていて、上野から下総松崎までは1時間15分ほどで着きます。
また、成田空港や千葉駅方面からはJR成田駅から成田線我孫子方面の電車に乗り換えればひと駅めが下総松崎駅です。京成成田駅からJR成田駅までは歩いてすぐなので、京成線沿線からは成田乗り換えで行くこととなるでしょう。
それでは、下総松崎駅から成田の湯への行程を紹介します。
下総松崎駅を降りてまっすぐ歩いていくと程なく下の写真のようなT字路に突き当たりますので、左折しましょう。
しばらく歩くと潰れたヤマザキのコンビニが目に入ってきます。
大和の湯へ行くには、ここを左折します。
JR成田線の踏切がありますので渡ると、左右へ分かれる道がありますので右へ進みます。
しばらく行くと「大和の湯」の看板がありますので、矢印に従って右へ入ります。
少し歩くと踏切を渡って突き当りがあります。
ここは坂田が池総合公園の入り口ですが、大和の湯に行くには左折します。
少し歩くと視界が開けて広い田んぼが目に入ってきます。田んぼの左手に山に沿って建つ黄色い建物が大和の湯です。
道中はそんなに広くなく歩道がない道が続きますが、その割には自動車の交通量はかなり多いため、気を付けて歩かないとかなり危険です。
最寄り駅の下総松崎駅自体が物凄くマイナーな上に、車で行こうにも近くにめぼしい幹線道路もなく、バス停も近くにないという、お世辞にも便利とは言えずぶっちゃけるとかなり残念な立地だと思います。
日帰り温泉施設としての特徴
大和の湯はスーパー銭湯と呼ばれる施設と同じような日帰り入浴施設ですが、一般的なスーパー銭湯のイメージである郊外幹線道路のロードサイドに建つ入浴施設とはかなり違った、ひなびた奥座敷感があって独特の雰囲気を醸し出しています。
入口の駐車場付近には下の写真のような看板があり、よく見ると大和の湯は最近リニューアルされていて昔は「成田温泉」という温泉施設だったことが分かります。
建物をよく見ると間口が長い割には奥行きが非常に浅く、かなり細長い狭小な立地に建っていることが分かります。
入口はこんな感じです。改築から10年くらいは建っていると思いますが、建物の設計センスが良いからかダサい感じはしません。
料金
入湯料金は休日大人1000円。タオルは有料ですので、銭湯セットを持って行くことをおすすめします。館内着も有料で借りられますが、温かい時期はラフな格好で行ってそのままくつろぐのが普通で、あまり館内着を使っている人は見掛けません。
普通のスーパー銭湯は700円くらいなので多少高めですが、とにかく人が少なくて落ち着くのでかなりリーズナブルなお値段だと思います。
ちょっと変わった入館ルール
大和の湯の特長として入浴客に課すルールがちょっと変わっていることがあげられます。
- 小学生未満の幼児は保護者同伴でも入場不可
- 館内すべて禁煙
- しかし刺青をしている人の入浴は可
大和の湯の落ち着いた隠れ里的な雰囲気には、この特殊なルールも一役買っているものと思います。
入浴設備
大和の湯にはA館とB館という2つの温浴施設があって、定期的な男女入れ替わり制になっています。私が行った時にはB館を使いました。
B館の入浴施設は狭小立地を反映した3階建てになっていますが、各階に湯舟と洗い場が設けられていて不便は感じないどころか色々な気分で入浴することができて飽きませんでした。
B館の3階にはサウナの他にラディアントバスと呼ばれる「温かい石のソファー」にゆっくりと寝っ転がる入浴施設があります。このラディアントバスはあまり他の入浴施設で見かけたことはなく、珍しい一見の価値のある設備だと思いました。
休憩スペースには他のスーパー銭湯によくみられる座敷やリクライニングシートの部屋が無く多少狭い感じはしますが、なんと言っても客が少ないのでそんなに狭苦しい感じはしません。
充実している割には安いお食事処
大和の湯には「紫苑」「あじ彩」というお食事処があります。
メニューの中心は何種類かあるお寿司や和風定食の御膳なのですが、ほとんどの寿司・御膳メニューは1200円から高くても2000円程度と、かなりリーズナブルだと思いました。
試しに一品メニューを一つ頼んでみましたが結構なボリュームがあって美味しく、これなら御膳やお寿司メニューも値段の割には満足できるだろうと思いました。
また、椅子やテーブルなどの設備も普通のスーパー銭湯のような安っぽさを感じさせるものではなく、ちょっとバブルの残滓を残した高級な雰囲気を感じました。
のどかな景色
大和の湯の最大の特徴は、東京都心からそう遠くなく成田空港から至近な立地にであるにかかわらず、日本の田舎によくあるのどかな風景を思う存分楽しむことができる点です。
館内至るところから、下の写真のようなのどかな田園風景を楽しむことができます。
おわりに
記事の初めでは交通の便のよくない残念立地と書きましたが、よく考えてみると1時間に2本電車が来る首都圏の駅から歩いて15分程度というのは実はかなり便利な立地だと思います。
また、乗り換えは面倒ですが成田空港からもJR成田または京成成田乗り換えで2駅で行ける、「実は便利」な立地です。レンタカーを借りれば、空港から十数分で行けるでしょう。
それでいて、この知る人ぞ知る佇まい。
あまり人のいない隠れ宿っぽい雰囲気。
意外とメニューが充実していておいしいお食事処。
それでいて入浴料金も食事代も意外とリーズナブル。
大和の湯、静かで落ち着く日帰り温泉へ行きたいならばぜひ候補に入れてみて下さい。