JR東日本によるブース型シェアオフィス「STATION BOOTH」が2018年11月よりテストサービスを開始しました。
2019年2月20日までのテスト期間中は無料でシェアオフィスブースが使えるということで、さっそく利用してきましたので使用感をレポートします!
ブース型シェアオフィスとは?
勤務先や客先のオフィスを行き来しながら仕事をしていると、移動途中で作業をしたくなることはあるものです。
客先に行く途中でプレゼン資料を仕上げるとか、直帰する途中で日報を作って提出するとか、、
電車の車内や喫茶店などでノートPCを広げて作業するのもいいですが、周りが騒がしくて集中して作業できないことがあります。かと言って、周りにいる他のお客様に「音を立てないでください」とも言えません。
また、業務にかかわる書類は機密情報が含まれていることが多いですし、その前にPCや環境を立ち上げる時に入力するIDやパスワードが周りの目に触れたら、、と思うと、安心して作業できませんよね。
何より企業にとって、公共の場で機密データをさらして作業することは重大なセキュリティリスクです。
そんなわけで、移動途中に使いやすい個室で作業できるスペースはないか、、?とJR東日本で考えたのが、人ひとりが座って作業できる1畳程度の大きさの超小型個室オフィスブースをエキナカに配置すること。
それがこの記事で紹介する「STATION BOOTH」なのです。
STATION BOOTHの外観とサービス内容
私は今回、品川駅に設置されたSTATION BOOTHを使ってみました。
外観
上の写真のように駅の構内1)STATION BOOTHは改札内にありますので、電車に乗らないで使いたい場合には入場券が必要になります。SuicaなどICカードの場合は出場で引っかかりますので、あらかじめ入場券を買っておきましょう。に個室ブースがあって、その中で作業などをすることができます。
基本的な使い方
STATION BOOTHを使うには、まずはJR東日本のサービスサイトで会員登録をして、その後予約をします。
予約はスマートフォンでいつでもどこでも簡単に予約することができます。PCでも予約可能です。
スマホの予約はアプリではなくWebブラウザで行いますので、いちいちアプリをインストールしたり切り替えたりする手間はありません。
基本は予約した時間だけ使えるのですが、予約の入っていない時間には飛び込みで入ることもできます。
予約した時間にSTATION BOOTHに到着したら、扉の左側にある操作画面をタッチします。
するとQRコードが表示されるので、スマートフォンの会員サイト画面の右下にある「QRコード」アイコンとタップしてカメラを起動し、読み取りましょう。
これで扉の鍵が開いて、中に入ることができます。
予約時間終了5分前になるとお知らせの放送が流れますので、片付けて退出します。
私はiPhoneを使いましたが、iPhoneでSTATION BOOTHに入ると、iPhoneの画面の上に入室中であることを示す赤いバーが表示されます。
UIの使い勝手はかなり良く、初めて使いましたがほぼ迷うことなくスムーズに利用することができました。
ブース内の設備
それでは、ブースの内部の様子です。
座席と机のほか、ディスプレイが備え付けられています。
ディスプレイ下のパネルには、コンセントと電源用のUSB-Aポートと照明スイッチがあります。
ディスプレイはHDMI接続ですが、USBも刺さないと使えないようです。私はHDMIポートのないノートPCを持ち込んだのでディスプレイを使おうとするとどのような挙動をするのかは不明ですが、ディスプレイの電源を付けたところLenovoのロゴが表示されたので、単なるディスプレイではなく単体で動作する端末であるようです。
今回の実験期間は冬季であるためか、足元を温める温熱器が備え付けられています。
駅のコンコースは基本的に暖かくはないですが、この温熱器のおかげで寒さで作業に集中できないことは防げると思います。
雨の日に便利な傘立ても備え付けられています。
使った感想
私は30分間GPD Pocket2を持ち込んで、この記事の一部を作成しました。
気になりそうなポイントについて使用感を書きます。
遮音性・機密性

静かに作業できるの?
私は土曜日の朝9時頃に使ったので、比較的人通りもなく作業に集中することができました。
しかし駅の構内放送や、扉の近くで人が走ったりおしゃべりしていたりする音はそれなりに聞こえてきます。
切羽詰まった作業をする場合は気にならないかもしれませんが、アイデア出しなど静かに考える仕事に使うのはちょっと難しいかもしれません。
しかしスマホのスピーカーでBGM音楽を流せば、かき消せるレベルではあると思いました。
通信環境

ネット環境はどうなの?
STATION BOOTHには有線LANはありませんが、無線LAN(Wi-Fi)を使うことができます。
ただし注意点として、アクセスポイントが個人ユーザー用と法人ユーザー用で分かれています。
個人で使うときに法人用の「STATIONBOOTH-business」というアクセスポイントに接続しようとしてパスワードを入力しても当然つながりませんので、「STATIONBOOTH-personal」に接続しましょう。
また、たまたまだとは思いますが、私が使ったときには下の画像のようになってインターネットに接続できませんでした。
とは言っても現在STATION BOOTHが設定されている駅は東京を代表する駅であることもあり、スマホのLTEの電波は入ります。(格安SIMは時間によっては辛いかもしれませんが。。)
その他

他に気になった点はある?
予約画面で、人によっては予約されているのかされていないのかわかりづらく感じるかもしれません。
予約画面で、色が薄くなっている時間帯が予約可能な時間帯です。
それともう一点、利用できない時間や期間について挙げておきます。
STATION BOOTHの営業時間は9:00~21:00です。
夜には使えますが、朝活には使うことができません。
朝のラッシュ時に混乱のもとになりかねないことは分かりますが、早朝から7時半くらいまでは使えるようにして欲しいです。
また、STATION BOOTHは12月30日から1月3日までは利用できません。
土日は使えるのに、そして大みそかには電車は終夜動かしてくれるのに、年末年始使えないのってちょっと残念です。
おわりに
いくつか不安な点も書きましたが、基本的にはUIも使いやすく設備も整っていて使いやすいサービスだと感じました。
みなさんも試しにSTATION BOOTHを使ってみてはいかがでしょうか?
2019年2月20日までは無料で使えますよ!
References
1. | ↑ | STATION BOOTHは改札内にありますので、電車に乗らないで使いたい場合には入場券が必要になります。SuicaなどICカードの場合は出場で引っかかりますので、あらかじめ入場券を買っておきましょう。 |